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パトリオットミサイル(PAC3)迎撃試験成功
公開日: 2012/03/26
航空自衛隊は2009年9月16日、米ニューメキシコ州の米軍ホワイトサンズ射場で、弾道ミサイルを迎撃する地対空誘導弾パトリオットミサイル(PAC3)の発射実験を行った。
標的ミサイルに2発の迎撃ミサイルを発射、1発目が命中して標的を破壊し、実験は成功した。航空自衛隊は昨年9月にも発射実験を成功させているが、今回は初めてライセンス生産した国産ミサイルを使用したほか、レーダーや管制装置を発射機から数十キロ離し、遠隔操作で射撃した。
【防衛省提供】
朝鮮日報 記事入力 : 2014/03/13 09:57
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/03/13/2014031301101.html
韓国軍:PAC3、2016年にも導入へ
北朝鮮の弾道ミサイルを迎撃できると期待されるパトリオットPAC3ミサイルが、早ければ2016年から導入されることになった。
韓国国防部(省に相当)は12日、金寛鎮(キム・グァンジン)長官主宰の防衛事業推進委員会を開催し、上記の決定を下した。
現在、韓国軍が保有するパトリオットミサイルはPAC2型だ。
これは敵の弾道ミサイルや航空機の周辺で爆発し、その破片で目標物を迎撃する散弾方式だ。
そのためPAC2は迎撃率がそれほど高いとはいえず、また迎撃に成功してもミサイルの残骸が地上に落下することから、被害が発生する恐れがあるとの指摘を以前から受けてきた。
これに対してPAC3型は敵の弾道ミサイルに直接命中させる「ヒット・トゥ・キル」方式で、PAC2に比べて迎撃率も高いという。
PAC3は北朝鮮の弾道ミサイルを最大で高度40キロの上空で迎撃することができる。
PAC3は現在、米国のロッキード・マーチン社が製造している。
同社は韓国空軍の次期戦闘機として有力視されているF35Aを製造するメーカーでもある。
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朝鮮日報 記事入力 : 2014/03/13 09:55
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/03/13/2014031301089.html
【社説】旧式兵器導入による無駄遣い、誰に責任を問うのか
韓国国防部(省に相当)は12日、金寛鎮(キム・グァンジン)長官主催の防衛事業推進委員会を開催し、北朝鮮の弾道ミサイルを低空で迎撃できるパトリオットPAC3ミサイルの導入を最終決定した。
PAC3の導入には1兆2000億ウォン(約1150億円)以上の予算が配分されるという。
韓国軍は2006年から09年にかけ、ドイツ軍が使用していた中古のパトリオットPAC2を 48基導入したが、これには1兆3600億ウォン(約1300億円)の予算が使われた。
ところが空軍の実務担当者たちはこの時点ですでに「中古のPAC2ではなくPAC3を導入すべき」と主張していた。
PAC2は本来航空機を撃墜するために開発されたもので、これを後から弾道ミサイルの迎撃も可能なように改良が施されたものだが、実際に北朝鮮の弾道ミサイル攻撃を阻止するのには根本的に限界があるというのがその理由だった。
韓国軍が導入した中古のパトリオットミサイルは、2011年にミサイルの目となる8台のレーダーのうち3台が故障し、数カ月にわたり稼働が中断するなど、実際の運用に当たってさまざまな問題が表面化していた。
最終的に韓国軍はPAC2導入の決定を下してから8年後、あらためてPAC3を導入することにしたわけだが、最初からPAC3にしていれば、1兆ウォン(約960億円)以上の予算を使わずに済んだとの批判は避けられないだろう。
韓国軍は2010年、北朝鮮による延坪島砲撃を受け「北西部の島々や北方限界線(NLL)周辺における朝鮮人民軍の動向を長時間にわたり監視できる装備が必要」という理由から、240億ウォン(約23億円)を投入して戦術飛行船2機の導入を決めた。
ところがそのうちの1機は飛行中に墜落し、もう1機は欠陥が見つかったため実戦配備が遅れている。
国防部と防衛事業庁は今後、兵器の新規導入に当たっての拙速な決定や判断ミスで巨額の予算を浪費した場合、その責任を追及する方策を決めておかねばならない。例えば決定に関与した人物の実名を公表するといった制度も検討に値するのではないか。
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ことばバンク
http://kotobank.jp/word/PAC3
PAC3 【ぱっくすりー】
知恵蔵miniの解説
米国製の地対空ミサイル・パトリオットを改良し、弾道ミサイルの迎撃に特化させた地対空誘導弾の通称。
正式名称はPatriot Advanced Capability3。
2012年現在、米国、日本、オランダで導入されている。
日本では07年に航空自衛隊への実戦配備が開始された。
北朝鮮から事実上の長距離弾道ミサイル発射を予告された09年、12年には、航空自衛隊が期間限定で首都圏や沖縄県などへの配備を行っている。
( 2012-12-9 )
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パトリオットPAC-3防空システム
知恵蔵2014の解説
米陸軍の(対航空機用)地対空ミサイルとして開発されたパトリオット・システムを基に、弾道ミサイル迎撃能力を持たせた型。
対航空機用のベーシック(Basic)型パトリオットに限定的な弾道ミサイル迎撃能力を与えた型がPAC-2(Patriot Advanced Capability)で、1991年の湾岸戦争でイラクが発射したスカッド(アル・フセイン)弾道ミサイルの迎撃に使用された。
しかし、スカッドの弾頭を無力化できなかったなど不十分な点が多かったため、弾道ミサイルの弾頭部に直接命中して、その運動エネルギーで弾頭を無力化する(KEK)方式のPAC-3が開発された。
PAC-3型は巡航ミサイル迎撃能力も有し、米国と欧州で共同開発しているMEADS(中型広域防空システム)の基ともなっている。
有効迎撃半径は15〜20kmで、拠点防衛用であり、また長射程弾道ミサイルの高速で落下してくる弾頭には対応できないため、中・短射程弾道ミサイルの迎撃に限られる。
2002年秋から米陸軍に実戦配備され、03年のイラク戦争では、イラク軍が発射した短距離弾道ミサイル11発の迎撃に成功した。
迎撃ミサイルは1発が米陸軍調達価格で388万ドル。
日本は航空自衛隊の6個高射群用に85年からベーシック型の調達を開始し、順次PAC-2型への改造を行い、04年度から弾道ミサイル防衛計画の一環としてPAC-3型の導入と発射機、レーダーなどの改造に着手、07年3月末に入間の第1高射群第4高射隊で実戦配備が開始された。
以後、東京周辺の4個高射隊、中部、九州の高射群順で配備が進められる。
また06年7月の北朝鮮による弾道ミサイル連射を契機に、米陸軍は日米で合意されたパトリオットPAC-3の配備計画を加速させ、同年末までに沖縄の嘉手納基地に1個大隊(4個発射隊)を配備した。
米国以外では日本に続いてオランダが導入を決定、前記のMEADS開発関係国以外にも、インドや台湾など多くの国が導入に関心を示すか、または導入方針を決めている。
( 江畑謙介 拓殖大学海外事情研究所客員教授 )
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