2014年3月22日土曜日

イヤイヤ行われる日米韓会談(1):オバマ訪韓の条件の一つ、安倍首相が勝者になる可能性大

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●24日、韓国・中央日報によると、韓国の朴槿恵大統領は25日に開催される日米との3カ国首脳会談に先立ち、中国の習近平国家主席と会談。韓国政府が米中両国との関係を同時に維持する用意がある姿勢を示している。資料写真。

訪韓を受諾するオバマが出した条件が日韓会談に韓国が応じるという点。
 韓国としては、イヤイヤだがやむをえない。
 日本としてはどうだろう。
 さほど乗り気ではないのでは。
 表面上は至極ニコニコしているが、本音はどうでもいい、と思っているのだろう。
 「悪法も法」と「愛国無罪」という法解釈の違いは日韓の間を離反させるだけであり、片方の歴史認識だけではどうにもならないだろう。


朝鮮日報 記事入力 : 2014/03/22 09:18
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/03/22/2014032200416.html

【社説】真の問題抜きに行われる韓米日首脳会談

 韓国外交部(省に相当)は21日、オランダのハーグで24日と25日に開催される核セキュリティーサミットの際、朴槿恵(パク・クンへ)大統領と米国のオバマ大統領、日本の安倍晋三首相による3カ国首脳会談を開催することが決まったと発表した。
 外交部は会談の議題について「北朝鮮の核問題と核不拡散問題になる」とした上で
 「歴史問題はテーマにはならない」と明言した。
 現在、北朝鮮の核問題は言うまでもなく3カ国にとって共通の大きな懸案だ。
 また、不安定さを増す北朝鮮情勢を考えたとき、韓米日3カ国による安全保障体制の見直しも早急に解決すべき喫緊(きっきん)の課題だ。
 この点については誰が考えても明らかだろう。

 しかし3カ国首脳会談で北朝鮮問題について話し合われたとしても、安倍首相が再び歴史問題で挑発を仕掛けてくれば、これらの努力は全て水の泡になってしまうだろう。
 従軍慰安婦の強制動員を認めて謝罪した「河野談話」について、安倍首相は「見直す考えはない」と明言した。
 しかし、日本政府は「河野談話」を再検証する方針を今も変えていない。
 「侵略に対する定義は国によって異なる」
と発言し、侵略戦争そのものを否定した安倍首相の考え方も何も変わっていないはずだ。
 今回の首脳会談が終わった後に、日本政府は「竹島(独島)は日本領土」とする教科書解説書の検証結果を発表する。
 今年も日本の政権与党である自民党の議員や閣僚たちによる靖国神社参拝は行われるだろうし、安倍首相自身が再び参拝する可能性も否定できない。
 このような状況が続く限り、韓米日3カ国による協力がいつまで続くか分からない。

 日本のメディア各社は今回の3カ国首脳会談について「事実上の韓日首脳会談」との見方を示しているようだ。
 表面的なテーマは北朝鮮の核問題だが、その根底にある真の問題は韓日両国の対立にあるということだ。一般的に首脳同士の外交で、最初は本質的な問題に言及せず、徐々に本質問題に近づくというケースも決して珍しくはない。
 しかし、日本の安倍政権がこれまで取ってきた行動は、韓日関係の基礎をも揺るがし、これを破壊するものにほかならない。
 つまり、最初から顔を背けて間接的に解決できるような問題ではないのだ。

 そのため今回の韓米日3カ国首脳会談では、まず日本が越えてはならない一線を定め、韓日両国間で対立があったとしても、その範囲内で協議を行うなど、一定の基準を定めることもできたはずだ。
 日本の首相も韓国と米国の大統領の前で、過去の植民地支配を謝罪した「村山談話」と「河野談話」の継承を明言すべきだった。
 しかし最終的には、これらの問題に正面から取り組むことなく、あえて顔を背けるような形となってしまった。

 韓国政府は21日、従軍慰安婦問題の解決に向けて日本と局長級会議を行うと発表した。
 日本は2011年以降、この問題についての話し合いを求める韓国政府からの要請を2度にわたり拒否した。
 日本政府は被害者たちが求める「法的責任」については絶対に認めようとしない。
 そのため、今回の局長級会議もおそらく大きな期待はできないだろう。
 韓国政府は韓米日3カ国による枠の中で、日本との問題を解決していく方策と戦略を見出していかなければならない。



朝鮮日報 記事入力 : 2014/03/22 09:19
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/03/22/2014032200418.html

韓米日首脳会談:外交部から「異例」発表、韓国政府の意図は
韓米日首脳会談を意図的に格下げ?

 外交部(省に相当)は21日の書面資料で「オランダ・ハーグで(24日に)開かれる核安全保障サミットを機に、米国が主催する韓米日3カ国首脳会談に出席することにした。
 具体的な日程は調整中だ」と明らかにした。
 政府関係者は
 「北朝鮮の核不拡散問題について意見を交わす予定だ」
として、
 歴史認識問題など韓日間の懸案については「(韓米日会談の)議題ではない」と述べた。

 大統領の海外訪問行事を大統領府でなく外交部から発表するのは異例だ。
 朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は昨年の就任以来、海外訪問を合計6回行ったが、これらの日程はすべて大統領府が発表している。
 今回の核安全保障サミットを機に行われる習近平中国国家主席との韓中首脳会談は20日、大統領府の朱鉄基(チュ・チョルギ)外交安保首席秘書官が発表した。
 政府は今回の韓米日首脳会談の参加主体についても、朴大統領ではなく「韓国政府」と表現した。

 外交筋では、首脳会談を外交部が発表した理由について
 「安倍晋三首相が歴史問題解決に向けて具体的な措置を取っていない状況を考慮、会談の格を下げるためのものではないか」
との見方もある。

 外交部関係者は「発表形式よりも内容を見てほしい」と言った。
 大統領府の閔庚旭(ミン・ギョンウク)報道官は同日午前、「外交部で記者会見するだろう」と述べ、外交部発表から約3時間後に韓米日首脳会談開催を知らせる報道資料を配布した。



朝鮮日報 記事入力 : 2014/03/22 09:20
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/03/22/2014032200419.html

韓米日首脳会談:外交面での力量試される朴大統領
核安全保障サミット、最大の懸案はクリミア問題
米国と歩調合わせながらも、ロシアとの関係を壊さないよう配慮
北の核問題解決のカギ握る中国とも首脳会談

 今月24・25日の両日にオランダ・ハーグで行われる第3回核安全保障サミットは、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の外交面での力量が試される場になる見通しだ。
 朴大統領は25日から28日までドイツを訪問し、南北統一に向けた構想を発表する意向だが、その前にまずハーグを訪れることになる。
 朴大統領は米国や日本との同盟関係を強化しながら、中国やロシアとの関係も維持しなければならない。
 あちこちに走っていくウサギを同時に捕まえなければならないのと似た状況にあるというわけだ。

■韓日と手を結び、ロシアに圧力掛ける米国

 米国や中国、日本、ロシアなど53カ国の首脳が一堂に会する核安全保障サミットでは「核テロ対策」が主な議題となるが、現実的にはロシアのクリミア半島編入問題が最大の懸案になる見通しだ。
 韓国外交部(省に相当)の関係者は
 「米国の外交的な関心はクリミア問題だけに向けられている。
 オバマ大統領は各国首脳との接触に多くの時間を割き『対ロシア包囲網』を構築しようとするだろう」
と語った。

 このような中で行われる韓米日首脳会談でも、クリミア問題が集中的に取り上げられる可能性が高い。
 朴大統領はロシアに圧力を掛けることについて、ある程度同調するとされている。
 外交部は最近、ロシアによるクリミア半島編入について「認めることはできない」との立場を表明した。
 梨花女子大学のパク・インフィ教授は
 「平和と自由という、人類に共通する普遍的価値や原則を守るという観点から、正しい決定といえる」
と話した。
 一部では、韓国政府の断固とした姿勢について
 「中国が北朝鮮を併合する可能性を意識したのではないか」
との見方も出ている。

■中ロとの均衡も保つ意向

 だが、朴大統領は一方的に米国にすり寄ることはないとみられる。
 朴大統領はまず、韓米日首脳会談とは別個に、中国の習近平国家主席とも会談を行う予定だ。

 これまで中国は、とりわけ日本の歴史認識をめぐり、韓国と共同歩調を取ることを望んでおり、両国首脳が数回にわたる会談を通じて親密なムードを醸成してきた。
 このような状況で、韓米日3カ国の首脳会談を通じて協力関係を強化することを、中国は快く思わないとみられる。
 朴大統領が習主席と会談を行うことにしたのは、この点を考慮したものとの見方が出ている。

 東西大学のチョ・セヨン特任教授は
 「よい決断だ。
 今後韓国が中心となり、韓中日3カ国首脳会談を再開して、中・日関係をコントロールしていくというのもよい方法だ」
と指摘した。
 また、パク・インフィ教授は
 「韓米日首脳会談で北朝鮮の核問題や北東アジア情勢について話し合うのであれば、北朝鮮の核問題解決の鍵を握る中国とも首脳会談を行うのは当然だ」
と語った。

 ロシアとも関係を壊す状況には至らないとみられる。
 ロシアは朴大統領の「ユーラシア・イニシアチブ」構想で重要な国だ。
 韓国は北朝鮮の羅津とロシアのハサンを結ぶ鉄道の整備にも参入することになっている。
 最近のクリミア問題に対し、外交関係者の間では「昨年11月に韓ロ首脳会談を行ったのは幸いだった」という話が出ている。
 このときに構築された韓ロ関係を後退させることはないというわけだ。

■米大統領、今月7日に安倍首相に電話

 一方、共同通信が報じたところによると、米国のオバマ大統領が今月7日、日本の安倍晋三首相と電話会談を行い
 「韓米日3カ国の首脳同士で話し合いたい。協力してほしい」
と提案したことが、3カ国首脳会談の実現につながったという。
 その後、安倍首相は「非常に重要な提案があった」として、側近に対し3カ国首脳会談に向けた準備をするよう指示したとのことだ。



レコードチャイナ 配信日時:2014年3月23日 9時41分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=85397&type=0

日韓首脳会談で朴大統領が敗者に、安倍首相が勝者になる可能性大―韓国紙


●20日、オランダで開催される核安全保障サミットで日韓首脳会談が行われれば、「朴大統領は苦境に立たされ、安倍首相は国内での立場が好転する」と韓国紙は指摘した。資料写真。

  2014年3月20日、韓国紙・韓国時報は、「日韓首脳会談が実現すれば、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は敗者に、日本の安倍晋三首相は勝者になる」と指摘した。
  22日付で香港・中評社が伝えた。

 オランダのハーグで開催される核安全保障サミットで、日本と韓国、米国の3カ国首脳会談が行われる予定だ。
 オバマ米大統領は4月末に予定しているアジア歴訪の前に3カ国会談を行い、勢力拡大を狙う中国とロシアに対抗するために同盟関係の強化を求めている。

 北朝鮮の短距離ミサイル発射という事実に直面している今、日米韓3カ国の関係をこれ以上悪化させてはならない。
 硬直した日韓関係は両国にとって何のメリットももたらさない。
 今回、朴大統領が3カ国首脳会談への参加を決定したことは、正しい選択だった。
 だが朴大統領本人にとっては危険な賭けだともいえる。
 大統領就任以来、朴政権は安倍首相の右傾化行為に対し、あからさまな不信感を訴え続けてきたからだ。

 3カ国首脳会談が実施された後に、
 安倍首相が再度靖国神社に参拝するような挑発行為を行えば、朴大統領は韓国国内で激しい批判にさらされる
だろう。
 すでにハーグでの
 日韓首脳会談を受け入れた時点で、朴大統領は日本に対する切り札を失っている。

 苦境に立たされている朴大統領とは逆に、安倍首相は大きな利益を得る可能性が高い。
 韓国との間に多くの未解決問題を抱えているなかで、
 日韓首脳会談を成功させれば、安倍首相は大きな肩の荷を下ろすことになる
だろう。



レコードチャイナ 配信日時:2014年3月25日 12時24分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=85483&type=0

韓国、日米中3カ国の間で板挟みに
=正念場の朴外交、失敗すれば最悪の結果も―韓国メディア

 2014年3月24日、韓国・中央日報によると、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は25日に開催される日米との3カ国首脳会談に先立ち、中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と会談。
 韓国政府が米中両国との関係を同時に維持する用意がある姿勢を示している。
 中国新聞網が伝えた。

 日韓関係について、韓国は安全保障と歴史問題を分けて考える政策を取り、
★.米韓安保協力
★.中韓歴史問題協力
 「二兎を追う」戦略目標
を立てている。

 韓国国防研究院のイ・チャンヒョン国際戦略研究室長は23日、
 「日米韓首脳会談の前に中韓首脳会談を行うのは、これまで歴史問題などで密接な協力関係を保ってきた中国の事前の了解を得るためだ
と分析した。
 韓国政府は、日米韓首脳会談の参加を決めると同時に、日韓関係において北朝鮮の核などの安全保障問題と、歴史問題とを分けて考える
 二重路線戦略を決めた
という。

 イ室長の分析によると、
 朴大統領と習主席との会談の主要目的は、
 日米韓による中国包囲網への中国側の懸念を解消すること
だという。
 韓国が米国のミサイル防衛システム(MD)への参加を見送り、経済的な対中封鎖網である環太平洋経済連携協定(TPP)への参加も遅らせてきたことも、すべての原因は中国への配慮だった。

 日本の右傾化と歴史歪曲は、日米と中国の対立の中で韓国が中立の立場をとる理由を与えている。
 この問題を通して、韓国は中国との協力関係を強化し、日本に圧力をかけ、素晴らしい効果を挙げている。
 日本は中国の台頭に反射する形で利益を得ている。
 中国の影響力が大きくなるほど、日本は米国の支持を受けやすくなる。
 中国脅威論の存在により、日本は積極的平和主義の旗印の下、集団的自衛権を押し広げている。
 これも日本が積極的に歴史問題を解決しようとしない大きな背景となっている。

 しかし、米国の立場は日本と同じではない。
 中国を牽制するという点では日本と利益は一致するが、米国は北東アジア戦略の安定を保つため、日韓双方に関係改善を求めている。

 各国間に複雑な利害関係が存在するなか、朴大統領はオバマ大統領と安倍首相とともに対話の席に着く。
 韓国にとって最良の結果は、
 日韓の歴史問題の矛盾を解決し、
 米中両国と摩擦を起こさないことだ。

 韓国は、日韓関係の改善が中国への圧力にならないよう、局面をコントロールする必要がある。
 だが、日米韓の協力関係の強化が中国を遠ざけ、
 日本との歴史問題は何も解決しないという最悪の結果もあり得る。
 朴大統領の、米韓安保協力と中韓歴史問題協力の同時実現という外交戦略が正念場を迎えている。


 朴大統領は二兎も三兎も追っている。
 今は追っている最中なので追いきれると思っている。
 だがさほどに外交は甘くない。
 これからじわじわとこの矛盾する合理の衝突の中で動きがとれなくなっていく。
 時間が経てば経つほど自分の投げた縄はワナとなって、自分の首を締めていくようになる。
 でもしかたあるまい、自分の仕組んだことなのだから。


レコードチャイナ 配信日時:2014年3月25日 19時7分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=85537&type=0

安倍首相と同じテーブルに着くからには、朴大統領はもう「見て見ぬふり」はしない―香港紙

  2014年3月25日、中国新聞網によると、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領がオランダで開かれる核安全保障サミット期間中に、日米韓首脳会談に出席することについて、香港紙・大公報が社説を掲載している。
 以下はその概要。

 日本の右傾化は安倍政権が誕生して以来の特徴である。
 日本に長年、植民地統治を受けた韓国は、これを十分に警戒しているはずだ。
 朴大統領就任からおよそ1年、安倍首相からの接触の申し出を拒否し続け、日本に歴史の正視を求めてきたことは、韓国国民の一致した信念を物語る。
 しかし、日韓の不和は米国の懸念を引き起こした。

 昨年来、米国は韓国に「現実は歴史よりも重要だ」として、日本との関係改善を迫ってきた。
 韓国外交はこれまでずっと対米関係を基礎としてきたため、米国の要求を聞き入れないわけにはいかなかった。
 その上、米国が提案した日米韓3カ国による首脳会談は、韓国の許容範囲内だった。

 朴大統領は就任以来、米国、中国、ロシアと首脳会談を行った。
 唯一、安倍首相との会談を行っていない。
 日韓関係の長期にわたる冷え込みは、韓国自身の利益になるとも限らない。
 韓国外交部は今回の日米韓首脳会談への参加を発表した際、「北朝鮮の核の脅威、核不拡散などの問題について意見交換をする」と強調した。
 つまり、会談で日韓の歴史問題や、関係改善について話し合うことを排除した形だ。

 日韓関係が冷え込んだ原因は、竹島(韓国名:独島)を除けば歴史問題だ。
 韓国外交部は3カ国首脳会談への参加を宣言する際、「日韓は局長級会談を開催し、関係改善に関する問題について協議を行う」と明かした。
 この発言の意図は、「関係改善についての話し合いは、3カ国会談とは切り離す」ということである。

 韓国が関係改善の条件に挙げる「侵略の歴史の正視」「慰安婦問題の正しい処理」「靖国神社への不参拝」などを実現することは、日本にとって容易なことではない。
 おそらく、日韓局長級会談もマラソンのように長期化し、日韓首脳会談の実現までには相当な月日を要するだろう。

 しかし、日韓関係は以前に比べると確かに幾分、緊張が緩和されている。
 朴大統領は安倍首相と同じテーブルに着くからには、もはや見て見ぬふりや冷たくあしらうことはしない。
 これは、固く閉ざされた日韓関係に突破口を開くためであり、今後、韓国が外交会談を通じて日本と条件を話し合うためであり、客観的にはオバマ大統領訪韓の準備のためだが、それも米韓関係の発展には有利に働くのである。


 なんともバカバカしい。









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