2014年2月7日金曜日

韓国のやば~い事件「統一は大当たり」に関する諸説:「トリック(英語表記:TRICK)」?

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 朴大統領の「反日」による失敗をカバーするのが「統一」。
 統一すれば韓国が貧しくなり混乱に陥るのは目に見えているが、おばさんはバラ色の構図を描く。
 その理由は、反日で失敗した今、統一で失敗したら後がないからである。
 国家破産の前に、自分が吊し上げられることになる。
 でもおばさんは国民に夢を見させる名手かもしれない。
 ドラマの「トリック(英語表記:TRICK)」のように。


JB Press 2014.02.07(金)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39882

韓国のやば~い事件「統一は大当たり」に関する諸説

 今年1月6日、朴槿恵(パク・クネ)大統領は年頭記者会見を行った。
 そこで、記者に統一に関して問われ、笑顔で「トンイルンテバギダ(統一は大博だ)」と語った。

 「大博(テバッ)」は、韓国の新聞の日本語版では「大当たり」と翻訳された。
 この「統一はテバッ論」を受けて、しばらく韓国のマスコミは侃々諤々の大騒ぎになった。


●ダボス会議で演説する朴大統領

■大統領が使うには下品な言葉

 朴大統領の発言は、南北和解のために相互誹謗と軍事訓練を中断しようとする北朝鮮の新年の年頭演説に合わせた朴大統領のお返しであった。

 これまで北朝鮮に対し消極的な態度を取っていると見られていた大統領が、統一への意欲を示したと歓迎する人たちもいた。

 しかし、一方で「統一はテバッ論」は、統一の方式やプロセスを省略した言い方だったので、
 「統一がロトシックスだと思っているのか」
 「民主的正当性を喪失した不法権力の統治術」
などと批判された。

 また、ネットでは大統領が使う言葉としては下品だと批判する輩もいた。
 なぜ、こんなことになるのか。
 先日、日本人の知人から「テバッは『大当たり』でいいのですか」という質問をされた。
 大当たりという訳し方では、なぜ下品だという批判を受けるのか解せないところがあるのだろう。そこで筆者もしばらく考えてみた。
 結論から言うと「大当たり」が間違いではない。
 だが、ネットに出ている韓国語辞典によると、「テバッ」の語源には諸説ある。

★.1つは博打用語での大当たり。

 例えば、投資または投機をして大儲けをしたとか、興行が非常にうまくいったとか、一攫千金という意味で使われる。だから漢字で「大博」と書くとされる。
 また、韓国の昔話に出てくるフンブという人物が「テバッ(大きな瓢)」を割って大金持ちになったことから、それが語源だとする説もある。つまり、諸説あり定説がない。

 さて、近年になってこの「テバッ」は意味が変わってくる。
★.荒唐無稽なことや知らなかったこと、またはあり得ないことを表現する場合に使われる。
 状況によって肯定的にも否定的にも使われる。

 この新しい意味での「大博」は2000年以降の俗語として使われており、大概は「テ~バッ」という感じでリズム感がある。「テバッ」には語尾として「事件」がつく場合もある。

■テバッとテ~バッでは意味が違う

 とにかく最近の若者の会話は「テ~バッ」または「テバッ事件(この場合は語間は伸ばさない)」という言葉で何でも解決できる。
 例えば次のような使い方である。

「今日、家でゲームばかりしてたんだ」
「テ~バッ」(そりゃ凄いね)
「ゲームしててご飯も食べられなかった」
「テバッ事件」
「それどころかトイレにも行けなかった」
「テバッ事件」

または、

「●●さんの彼氏って、イケメンでお金持ちなんだって」
「テ~バッ」
「でもね、テバッ背が低いらしいの」
「テバッ事件」

 または、

「私、宇宙人見たんだよね」
「テバッ事件」(あり得ない)
「●●の彼女見た? どうだった?」
「テ~バッ」(とても美人、またはとてもブス)

 そこでふと「テバッ」は「ヤバい」に通じるのではないかと気づいた。
 日本語俗語辞典によると次のように説明されている。

 ヤバいとは、
 「危ない」
 「悪事がみつかりそう」
 「身の危険が迫っている」
など不都合な状況を意味する形容詞や感嘆詞として、江戸時代から盗人や的屋の間で使われた言葉である。

 その後、ヤバいは戦後の闇市などで一般にも広がり、同様の意味で使われる。
 1980年代に入ると若者の間で
 「怪しい」
 「格好悪い」
といった意味でも使われるようになり、この段階ではまだ否定的な意味でしか使用されていない。

 これが1990年代になると、
 「凄い」
 「のめり込みそうなくらい魅力的」
といった肯定的な意味でも使われるようになった。

■大統領発言が世界中に波及させたテバッ効果

 上記の例文の「テバッ」に「ヤバい」を当てはめるとしっくりくるものが多い。
 また、肯定的にも、否定的にも使えるというところが類似している。
 会話の中で日本の若者がヤバいを連発するように韓国の若者は「テバッ」を連呼するという点も酷似している。

 さて、本題に戻り
 朴大統領が言った「統一はテバッ」は、北朝鮮と韓国が統一されれば
韓半島の軍備縮小につながり、
経済も安定するなどのメリットがたくさんある、
という意味である。

 つまり、「大当たり」が正解となる。
 しかし、多重の意味を持っている言葉は外国語に訳すには1つだけの意味を持たせるわけにはいかない。

 そういう意味で、筆者は最近の日本の若者がよく使う「ヤバい」を取り出してみたのだ。
 大統領がなぜ下品と言われたのかに対する説明はついたと思う。

 朴大統領の統一テバッ発言が報道された後、1月23日には民間社会団体である「平和統一研究院」と「統一を実践する人たち」が主催した「統一大博討論会」が開かれた。

 この討論会では、統一というのは
★.韓国民族の生き残りをかけた道であり、
★.大韓民国が再び飛躍できる道であり、
★.統一が始まれば新たな2200万人の市場が形成され、
★.北方ルートが開かれ、
★.すべての分野が活力を取り戻し、
★.飛躍する時期がやって来る
との結論になった。

 朴大統領は、賛否両論あるにもかかわらず「統一テバッ論」がいたって気に入ったらしく、ダボス会議でも
 「統一は韓国だけにテバッなのではなく、北東アジア諸国にもテバッになり得る」
と語った。

 これに続き、2月2日「統一はテバッ」というコピーがニューヨークのタイムズスクエアの広告版に載せられた。
 また、コピーは7カ国に訳されており
 「韓国の統一は韓半島の利害関係者であるすべての国にとてつもない利益を与えるだろう」
となっている。

 広告の下段には英、仏、中、露、伊、独、スペインの国旗と共にサムスンと現代のロゴがあり、各国語で
 「統一コリアは最も魅力的な投資の対象です
と表記されている。
 これは、韓国政府がしたことではなく、ニューヨークに在住する在米コリアンが自腹を切ったという。

 こうした朴大統領の意見が受け入れられたのか、2月5日の午前中に南北離散家族再会問題を議論するための南北赤十字の実務協議が開かれた。
 そこで2月20~25日に離散家族の再会を実施することで合意に達したと発表した。

 こんなにスムーズにいくとは、これぞ「テバッ事件」である。

Younghee Ahn(アン・ヨンヒ)
JMM、朝日新聞などでコラムを書いたことがあり、現在は国際会議の同時通訳のかたわら、梨花女子大学、ソウル同時通訳大学院大学で教鞭をとっている。



朝鮮日報 記事入力 : 2014/02/07 10:25
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/02/07/2014020701123.html

韓国政府「今後4年が平和統一の分水嶺」
朴大統領の任期中に北朝鮮有事が発生する可能性を念頭に置いた見方
「統一のための目に見える成果を、任期中に出すべきという意味」

 韓国政府は6日、外交部(省に相当、以下同じ)・統一部・国防部合同の業務報告で「今後4年が韓半島(朝鮮半島)平和統一の分水嶺(れい)になるだろう」との見方を示した。
 この業務報告をめぐっては、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の任期を念頭に置いて積極的に統一政策を推進したいという意志の表れだという分析がある一方、「統一は遠くない」という韓国政府の判断を反映したものではないかという分析も出ている。

 まず、韓国政府が北朝鮮有事を念頭に置いている、という意見は少なからず存在する。
 朴大統領は今年1月6日に行われた新年の記者会見で、初めて「統一大当たり論」に言及した。
 しかし朴大統領が統一に対し実際に積極的関心を抱き始めたのは、昨年8月ごろからだという。
 昨年の8月15日の慶祝の辞で、朴大統領は「本当の意味での光復と建国は、統一を実現したときに完成する」と語った。
 その直前、韓国大統領府(青瓦台)秘書室長に任命された金淇春(キム・ギチュン)氏は、職員や知人に対し「朴大統領の任期中に統一のきっかけを作れるよう補佐すべき」と語った。

 こうした認識は、北朝鮮の情勢変化をめぐる分析に基づいたものだという。
 張成沢(チャン・ソンテク)氏の粛清と処刑が外部に伝わったのは昨年11月から12月にかけてだが、国家情報院(国情院)はそれ以前から北朝鮮の権力内部に生じた亀裂を感知していたという。

 韓国政府の当局者は
 「北朝鮮の不安定性・不確実性・流動性に関する分析と判断は、韓国政府だけでなく米国・中国・ロシア・国連などからも同時多発的に数多く出てきている。
 そこで韓国政府が、統一の準備を急ぐべきだと一層強く感じるようになった可能性もある」
と語った。

 しかし、韓国政府の別の当局者は
 「朴大統領の任期中に統一のための目に見える成果を出すべき、という考えから今後4年の話をしているのであって、近いうちに北朝鮮有事が起こると予感したからではない」
と語った。



朝鮮日報 記事入力 : 2014/02/09 09:30
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/02/09/2014020900369.html

「統一は大当たり」 朴大統領発言に共感6割超
本紙・メディアリサーチ世論調査

 韓国の朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は、先月6日に行われた新年の記者会見で「統一は大当たり」と発言した。
 朴大統領のこの発言に、韓国国民の60%以上が共感していることが分かった。

 本紙がメディアリサーチに依頼して先月25・26日に実施した世論調査で、回答者の25.4%は「朴大統領の発言に大いに共感する」と答え、37.3%は「ある程度共感する」と答えた。
 一方「特に共感しない」という回答は19.0%、「全く共感しない」という回答は14.3%だった。
 「共感する」という回答(62.7%)が「共感しない」という回答(33.3%)を2倍近く上回ったわけだ。

 本紙が昨年12月28日から29日にかけて実施した統一に関する意識調査では「統一が韓国の利益になる」という回答が57.2%、「利益にならない」という回答が39.4%だった。
 統一の利益や必要性に対する韓国人の意識が、最近やや前向きになっていると解釈されている。



朝鮮日報 記事入力 : 2014/02/09 09:29
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/02/09/2014020900368.html

韓国人の36%、「合意による南北統一」を予想

 韓半島(朝鮮半島)の統一について、韓国人は「南北間の合意による統一」の可能性が最も高いと考える一方、北朝鮮が中国に組み込まれて統一は困難という見解も相当数に達することが分かった。

 本紙は、メディアリサーチに依頼して先月25・26日に世論調査を実施した。
 その結果、
 「南北統一はどのような形で成立する可能性が高いと思うか
という質問に対し
①.「北朝鮮の漸進的な改革・開放措置の後、合意により統一する」という回答が36.1%で最も多かった。
②.次いで「北朝鮮内部で事態が急変した後、韓国に吸収統一される」という回答が31.9%で2番目に多かった。

 一方
 「金正恩(キム・ジョンウン)政権崩壊など事態が急変した後、北朝鮮が中国の影響圏に組み込まれ、統一は困難になる
という回答も22%に達した。

 保守層では、合意統一(31.3%)よりも吸収統一(38.6%)に至る可能性の方が高いとの回答が多かったが、進歩層は、合意統一(42.5%)の方が吸収統一(28.9%)よりも可能性が高いという見方を示した。

 最近北朝鮮が国防委員会名義で発表した、南北相互の中傷および軍事的敵対行為の中断など
 「重大提案」に対しては、韓国人の8割以上が「信頼できない」
という反応を示した。
 「韓国社会を分裂させ、国際的制裁を避けるための偽装平和攻勢」(32.7%)という回答が最も多く、
 次いで「いつも通りの主張なので特別な意味はない」(31.8%)、
 さらに「対南(韓国)軍事挑発に先立って名目を作ろうとする事前準備」(19.5%)という順だった。
 「北朝鮮が南北関係改善に乗り出そうとしている兆候」と前向きに評価した回答者は8.2%にすぎなかった。

 統一に備えて最も急ぐべきこととしては「南北首脳会談など対話の再開」(21.1%)、「北朝鮮有事への備え」(17.7%)、「対北経済交流の拡大および人道的支援」(17.2%)、「北朝鮮に対する強硬な制裁と圧迫」(16.0%)などが挙げられた。


 言えることは2つである。
①.南北統一は血を流さないと成立しない。
②.統一後は韓国はいまより貧しくなる
 おそらくこれが現実だろう。
 願望と現実とは大きく違う。
 分かってはいるが、希望に夢を託くしたいのであろう。
 今、南北統一が流行語のように浮上しているのは、韓国があまりに閉塞状態に入り込み先の見えない状況に立ち至ってしまったことによると思われる。
 そんななかで、
 ほとんど見込みの無い南北統一が心にともす明かりのように見えている
のではあるまいか。
 おそらく、それにすがりつきたいのであろう。


朝鮮日報 記事入力 : 2014/02/09 09:23
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/02/09/2014020900339.html

清華大教授 「10年後、日本は二流国に転落」

【新刊】閻学通著、コ・サンヒ訳『2023年 世界史不変の法則』(文の壺社)


●2023年 世界史不変の法則

2023年、中国は国内総生産(GDP)の規模で米国を追い抜くだろう
 中国は総合的な国力で米国と同等になるが、完全に追いつくことはできず、世界2強の構図を形成するだろう」

 中国を中心に、10年後の変化した国際情勢を展望した一冊。
 同書を執筆した中国・清華大学の閻学通教授は、習近平政権の外交政策決定プロセスにもかなりの影響力を有している国際政治学者だ。

 閻教授は、中国と米国の政治・経済・文化・軍事力など「総合国力」を分析し、10年後には両国が2強の構図を作ると予測した。
 ロシアが、旧ソ連時代に有していた世界的地位を取り戻すのは難しい。
 日本は、少子高齢化などの社会問題で二流国に転落し、地域大国の地位にとどまる。
 ドイツは欧州で最も強力な国に成長するが、世界の一極を占めるには至らない。

 粗略ではあるが、韓国に関する分析も興味深い。
 韓国は中国と米国の間で中立的立場を選択し、北朝鮮の核ミサイル実験などで10年以内に南北関係を正常化するのは困難との見方を示している。

 原題は『歴史的慣性』。中国が世界の中心に台頭するのは歴史の流れからみて当然の帰結、という著者の自負が読み取れる。376ページ、1万6000ウォン(約1520円)。